Cesiumの三次元世界に現実の雲をマイクラ風に描く

以前から取り組んでいるものに気象庁の雲頂データをポリゴン表示してCesiumに取り込むことができないかというテーマでした。このたびソフトウエア開発企業の協力を受けて、実現する目処が立ちましたので紹介します。

まだテスト段階なので詳細は省きますが、雲頂高度(雲にレーダーを向けて反射してくる最大の高度)を取得してデコード、これをマイクラ風のポリゴンにしています。雲頂高度にした理由は、通常見られる降雨強度で示されるエリアは、雨を降らせている雲を示していますが、雨を降らせていない、発達中の雲は表示されないという事からです。
離着陸を除く航空機運航にとってやっかいなのは、雨による視程障害では無く、対流による揺れです。
その対流を可視化するために雲頂高度のデータを選びました。

プロトタイプは下のような感じです。高さに応じて赤い色がついています。今後、この表示の中でリアルタイムに航空機の位置を反映させた航空機の3Dモデルを飛ばします。

なお、今後雲の表示は試行錯誤しながら改良します。
例えば、下図は雲の色を白にして、高さに応じて若干の黒みを付加し、少し透明にしたものです。
現実に近い感じではありますが、今ひとつです。

一番理想的なのは、雲頂高度からこのような雲を生成して、それに降雨強度から生成した雨雲を重ね合わせる方法です。

最後に昨晩の台風7号のデータを反映したワールドをグリグリ動かしている紹介動画を作りました。
ご覧下さい。