心が折れないGoogle Earth講座 その1 空中に線を引こう

Google Earthはすばらしい機能を持っていますが、今ひとつ活用されていないと感じます。
この講座では、初心者が自分が描きたい3次元内のパス(軌跡)をGoogle Earthの世界に描き、そのパスに沿って動画を再生することが出来るようになるまで解説しようと思います。


Google Earthには3種類ある

最初にGoogle Earthですが、3種類あります。

https://www.google.com/intl/ja/earth/versions/

上図の左の(ウエブ用)はPCへのインストールが不要なものです

https://www.google.co.jp/intl/ja/earth/

真ん中は飛ばして、右はPCへのインストールが必要なものです。

下記の画面からダウンロードしてインストールします。

この講座では、GoogleEarthプロを使用して進めていきます。
なお、(ウエブ用)でも出来ない事は無いのですが、機能が限られてしまいます。


GoogleEarthプロを使用してパスを引く

これから前は画像を参照しながら進めて下さい。
画像の左下に解説文を書き込みました。

羽田の34Lのファイナルにいます。ここでパスを引きます。

この状態で左クリック
この状態からマウスポインターを地図上に移動して左クリック。地図上に動かす必要があります。
少しわかりにくいのですが、クリックした地点(滑走手前)に青い点が出現します
その後マウスを上に移動して地図上で左クリックをするとパスが引かれます
この状態でOKをクリック
すると、「無題-パス」という名前でパスが保存されます
「無題-パス」では面白くないので変更しましょう。画像の所に持って行って右クリックを押してプロパティ、そして左クリックをします。
名前を「飛行ルート」に変更してOKを左クリックします
無事変更完了
出来上がった飛行ルートをKMLファイルとしてセーブします。
飛行ルートを右クリックしてこの状態で左クリックします。
このようになるので、「保存」を左クリックしてデスクトップにセーブします。

出来上がったファイルは下記のようなアイコンでデスクトップにあるはずです。もし無かったら、例えば「ダウンロード」フォルダーなどにセーブされてしまっていますので探して見てください。
なお、ファイル名は「飛行ルート.kml」です。「飛行ルート.kmz」で保存してしまうとバイナリーデータになってしまうので注意して下さい。


kmlファイルは怖くない

見慣れない.kmlファイルが出来上がりました。これをクリックするといつでもGoogle Erathが立ち上がって先ほどの軌跡を見る事が出来るのですが、この講座ではkmlファイルの正体を解明しましょう。

下図のように飛行ルート.kml を 飛行ルート.txtに変更します。

恐れず、はい(Y)をクリック
変更後

変更できたら飛行ルート.txtを左ダブルクリックします。

メモ帳が立ち上がり、kmlファイルの正体が明らかに

私もこれを初めて見たときは脱力しましたが、kmlの元はテキストファイルなのです。よく見ますと飛行ルートの文字があります。

4行目に飛行ルートの文字が!

これでおわかりだと思いますが、この文字が先ほど描いたパスを表現しているのです。

さて、ここでkmlに攻め入ってみましょう。
このままのメモ帳の中で
<name>飛行ルート<name>を
<name>名前を変えた飛行ルート<name> に変更してください。

その後 「名前を変えた飛行ルート.txt」で保存して下さい

下記のようなアイコンが出来上がっています。

これを下記のように.kmlに変更すると

このようになります

次にやることはおわかりでしょうか。
そう、このアイコンをダブルクリックして下さい。

下記のように読み込まれて表示されます。

元々描いた「飛行ルート」は下図のようにアイコンのチェックボックスを外すと消えますが、「名前を変えた飛行ルート」はしっかり描かれています。

わかりにくいのですが滑走路に並行に描かれています。

以上の演習で理解されたとおり、kmlファイルを一旦txtファイルにしてその中身を変更する事によってGoogleErath上のパス(線)を自在に変更できるのです。
では一体何を変更できるのでしょうか?
それは下記のプロパティです。

下記はkmlファイルの最後ですが、よく見ると

線の色を指定する
<color>ff00aa55</color>

線の始点と終点の座標を指定する
139.7862664950813,35.53526505232229,0 139.774637386478,35.55209268572438,0

等が書かれています。

つまり、この部分を書き換えれば、色や位置を変更できるのです。
更にGoogle Earthで線は海面に平行にしか引くことが出来ないのですが、この方法を使うと、傾斜した線を引くことが出来ます。
座標情報の最後にはメートル単位の高度情報が書き込まれています。
139.7862664950813,35.53526505232229,0 139.774637386478,35.55209268572438,0
上記を

139.7862664950813,35.53526505232229,100 139.774637386478,35.55209268572438,200

に変更する事によって、始点の高度を100mにして終点の高度をを200mにした線を引くことが出来ます。


いかがでしょうか?
その1ではkmlファイルの正体を見破り、少し書き換えて見ました。
その2ではもう少し突っ込んで色々書き換えてみましょう。