低視程下でのILS Approachを実施するためには入念な下準備が必要になります。
その一つとして、ウエザーミニマギリギリの時の滑走路灯火や滑走路の見え方を動画で紹介します。
エアラインに就職した後に毎年行われる定期審査や定期訓練ではこのような低視程下でのアプローチがメインになります。
もちろん、国内線がメインになる航空会社では、実際のラインフライトで年に何度か経験します。
以下は視程が異なる4つの条件で仙台のILS 27Approachでどのような感じで見えてくるかを再現しています。
視程の違いによって画面を4つに分けた構成になっています。
X-Planeの設定が悪いのか、色々なものがなかなか見えないのですが、その点ご容赦ください。
さて、何気なく見ているとすぐ終わってしまう動画ですが、ベテランパイロットであるほどこの事前学習の重要性は感じていると思われます。
実はこのように降りられるか降りられないかギリギリの条件では機長はこのような事を考えています。
降りられなかった場合、燃料の観点から再びトライできるだろうか?
ホールディングはどのポイントが適切だろうか?高度は?
ダイバート先の天気は良好なのだろうか?
次のレグのフライトはどうなるのだろうか?
一方、副操縦士はこのように考えているかもしれません。
自分が入力したFMSのミスとアプローチルート、正しいのだろうか?
NAV Setは万全だろうか?
ゴーアラウンドの操作、間違わないだろうか?フラップが先そしてギア
プリセットしているATCの周波数はグラウンドだけど、ゴーアラウンドして指示される周波数は何だろう?
このような考えが頭の中によぎりながら、厳しいアプローチを行います。
結果として降りられるか降りられないかは気象の上から不確定要素も多く、なんとも言えないのです。
しかし、パイロットが原因になって降りられなかったり、不安定なアプローチになる事は必ず避けなければいけません。パイロットの原因として事前準備不足だけは避けなければなりません。
次のネタを参考にしてください。
勉強ネタを書きましょう。
社内基準のウエザーミニマはいくつでしょうか?(特に新人パイロットの方に)
CMVの係数はすぐわかりますか?
スキャンポリシーはどのようになっていますか?
降りようとしている滑走路の灯火はどのような灯火ですか?
ダックアンダーを防止する策はありますか?
低視程下の事故例をいくつかあげてみましょう。
QNHのセットをもし+0.01inchもしくは-0.01inch間違えていたらどちらがアプローチに対してリスクがありますか?
雪氷滑走路でマーキングが見えないときに、接地点が延びてしまったらどうしますか?